■IS YOUR TIME,設置音楽2  ■オープン・スペース、未来の再創造

■NTTインターコミュニケーション・センター(ICC),2017.5.27-2018.3.11
■IS YOUR TIME,坂本龍一with高谷史郎
■「坂本龍一、設置音楽展」の第二弾で、ワタリウム美術館と同じ高谷史郎とのインスタレーションである。 大きな暗い部屋の壁周囲に十数台のスピーカと画面、奥に自動ピアノが置いてある。 音楽も空間もシンプルになっている。 東日本大震災で「近代を象徴する楽器を自然が物に返した」その後の一息ついた間奏曲風の感じがする。 それは年末に観た「Ryuichi Sakamoto:CODA」のその後でもある。 彼の音楽を越えた活動意欲は今年も衰えていない。
*館サイト、http://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2017/sakamoto-ryuichi-with-takatani-shiro-installation-music-2-is-your-time/
*2018.3追記。 「津波ピアノ-坂本龍一と東北の7年-」NHKテレビでみる。 展示会の全体像が掴めた。
*NHKサイト、http://www4.nhk.or.jp/P4785/x/2018-03-10/21/3529/2625207/
■オープン・スペース2017,未来の再創造
■出展者:ユェン・グァンミン,徳井直生+堂園翔矢,スグウェン・チャン,慶応義塾大学松川昌平研究室,鳴川肇研究室ほか
■展示サイクルが長いので1年以上も足が遠のいていた。 久しぶりに見て回る。 グレゴリー・バーサミアンの「ジャングラー」以外は初めての作品ばかりだ。 面白かったのはユェン・グァンミン「エネルギーの風景」。 これはドローンを飛ばして風景を低速度で撮影していくものだが、ゆっくりした動きを見ていると瞑想しているような感覚が得られる。 今は素人レベルだが技術的に向上すればより面白くなるだろう。 それと徳井直生+堂園翔矢「QOSMO」。 この予測系AI分野はもっと突っ込んでもよい。 鴨川肇の「オーサグラフ世界地図」は考案されて20年近く経つのに書店で見たことが無い。 今世紀に入り地図は断片化極小化されてしまったのだ。 しかし地図を持てば想像力を働かせて世界中を飛び回ることができる。 オーサグラフも手元に置いておきたい一つである。
館全体を見回すと古臭い感じがする。 面白い先端分野を適時に紹介してほしいものだ。 
*館サイト、http://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2017/open-space-2017-re-envisioning-the-future/