■シャセリオー展、19世紀フランス・ロマン主義の異才

■国立西洋美術館,2017.2.28-5.28
■シャセリオの絵は見たことはあるがよく知らない。 新古典主義と違いロマン主義は主観重視のため画家で好みが分かれる。 フランス代表はドラクロア一人にまとめてしまうのも名前が広まらない理由だろう。 シャセリオの性格は知らないが作品には優しさがみえる。 ソフトな感性は師匠アングルから受け継いだのかもしれない。 そして洗練さと生の弱さから都会生活が似合っていたようだ。 自画像や早死をみてそう思う。 オペラ「オテロ」を基にした連作「オセロ」、マクベスの「三人の魔女」から舞台好きにもみえる。 加えて生まれ故郷ドミニカやアルジェリア・イタリア旅行の記憶と混ざり合いなんともいえないロマン主義者になった。 ギュスターヴ・モロには物語と人物表情、シャヴァンヌ*1には人物存在感と壁画意味を影響として与えたのだろう。
*1、「シャヴァンヌ展,水辺のアルカディア」(2014年)
*展示会サイト、http://www.tbs.co.jp/chasseriau-ten/