■フィーバー・ルーム

■演出:アピチャッポン・ウィーラセタクン
■神奈川芸術劇場・ホール,2017.2.11-15
■映像パフォーマンスと言ってよい。 複数スクリーンを使った映像で始まるが途中でスモークと指向性照明を使った舞台が現れる。 終幕再び映像に戻る。
映像には日常のタイ風景が映し出される。 病院や患者、犬、川、船、生活している人々、海、最後は洞窟へ・・。
そして舞台上のスモークと照明の効果で宇宙船か飛行機に乗って雲の中を飛んでいるような感覚に陥っていく。 幻想的だが前後の映像との結びつきが弱い。
作者は夢について語っているようだが覚醒と睡眠の中間である夢は上手に表現されていない。 「歳を取ると夢を忘れる」と画中の役者に語らせているがそのまま作品にも表れている。
全体を通してみると彼の映画作品と同じリズムを持っている。 初めての実験作だが舞台と映像を切り離し別作品にしても面白いと思う。
*TPAMディレクション公演参加作品
*TPAMサイト、https://www.tpam.or.jp/2017/?program=fever-room