■あゝ荒野

■ポスターハリスギャラリ,2011.11.17-30
■今回戯曲本が出版され上演もされている。 その関連?の森山大道の写真展である。 展示会の原本も2005年に発売されているのを知った。 寺山修司の短歌とともに場内にその作品が並べられている。
会場はマンションの一室で作品をジックリみるには息苦しい。 森山の60年代の写真は寺山の世界によく似合う。 というより誰を持ってきても合いそうだ。 理由として森山の若き年齢が60年代と共に走れたから。 時代と走れることは滅多に来ない。
   「公園まで嘔吐せしもの捨てに来てその洗面器しばらく見つむ」
公園の雰囲気、色、匂い、そして洗面器の重みまで筋肉に伝わってくる。 読者の肉体が総動員してしまう歌だ。 言葉が身体化するこの感覚と、森山の写真が持つ確かな存在感とが共鳴するのがコラボの面白さかもしれない。 汚かったからもう一句・・
   「わが切りし二十の爪がしんしんとピースの罐に冷えてゆくなり」
*チラシ、http://www.terayamaworld.com/museumnews/kouya_misawa_a4_11.2_02.jpg